B型ドットコム

B型のサラブレッド。某大手小売業でバイヤーやってましたが、今はカメラマンやってます。そんな僕が ニュース、デキゴト、きづいたコト、おもいついたコト、きになったコトをつづります

僕のヤットさんが選手生命を絶たれそうな件

※遠島保仁選手の件ではありませんので、ご安心頂き、続きをご覧下さい
 
 
 

「あ〜、腐ってますねぇ」

 
奥入瀬渓流の流れのように
静かに、そして澄んでいながらも、
力強く医者は言った。
 
「?」
 
僕は聞き取れなかった。
いや、聞き取ることこを聴覚が拒んだのかもしれない。
 
「pardon?」
僕は言った。
 

 

 
「うん、腐って弱くなってますよ」
医者は確かにそう口にした。
どうやら「腐って」いるらしい。
 
お前の目は腐っているのか!
と上司に罵倒されたことはあっても、
医者に腐ってますと断言されたことは
少なくとも、この世に生をうけてから
初体験だ。
 
此処は歯医者。
歯が腐ったのだ。
虫歯が過ぎるとそう呼ばれるようだ。
 
その歯は7番と呼ばれていた。
そう、前日本代表で言えば、 遠藤選手。
僕のヤットさんが腐ってしまったのだ。
 
あれは一年前の出来事。
僕は歯医者に行くのを止めてしまった。
あまりに治療時間が短く何度も足を運ぶことに疲れたからだ。
歯が虫歯で欠けてしまい、
根幹治療していたが、
途中で治療を自ら放棄した。
 
そして先日、歯を磨き、口を濯ぐと、
 
コロリン♪
 
(・∀・)?!
 
それは口から飛び出て、
洗面台に転げ落ちた。
どうやら詰め物が取れたらしい。
僕は静かに「それ」を手に持った。
 
いや、詰め物とは何かが違う。
........
歯だということに気付くのに
そう時間を要さなかった。
 
僕は愕然とした。
あのままなぜ歯医者に行かなかったのか。
面倒臭いという理由で、
通った分の時間とお金、
そしてかけがえのないヤットさんを
失うことになってしまうかもしれないのだ。
永久歯のヤットさんの代わりはもういないのだ!
 
僕は目の前にある診察室の無影灯
眺めながら、こう言った
 
「ヤットさん復帰の見込みは?」
 
チームドクターは眉をひそめながら重い口を開く。
「うーん、キレイな部分がどれだけ残ってるかによるなぁ」
 
選手生命を絶たれたかと思ったヤットさんに、一筋の光が差し込んだ。
 
「それでヤットさんの治療はどのように?」
僕はチームドクター聴いた。
 
「うーん、キレイな部分が残ってたとして、選択肢は2つ。被せるか、ブリッジを掛けるかだね。」
 
ブリッジは6番、5番を削って、7番に偽物の歯を付けて5、6、7番を銀のブリッジで繋げるらしい。
 
長友→森重→(偽)ヤットさんの連携プレーか...
確かに魅力なプレーだが、なんにも悪くない長友、森重も削られるのが気になる。
僕は静かに目を閉じ、チームドクターに伝えた。 
 
「被せましょう!」
 
チームドクターは言った。
「被せても良いけど、土台が柔らかくなってるから外れやすいかも」
 
僕のえっ?!と言う言葉が発せられる前にチームドクターは、続け様に非情な言葉を口にした。
 
「外れちゃうとブリッジに変更するのに2年間は保険使えないよ。10割負担だね。」
 
ガ━━ン=͟͟͞͞(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)
 
もしくは抜いちゃって部分入れ歯だね
 
ナンダッテー!=͟͟͞͞(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)
 
ヤットサン ヲ ダイヒョウ カラ ハズス....
 
チームドクターの厳しい言葉に落胆を隠せずにはいられなかった。
 
僕の口の中というフィールドを守り、
そして攻め続けた7番 ヤットさん。
ヤットさんがいなくては、美味しいお肉を食べることすら困難となる
 
怪我をしたにも関わらず監督である私の不手際で放置され、症状が悪化し、約30年という短い選手生命を絶たれようとしているのだ.... つづく
 
※あまりのショックにチームドクターの話が曖昧なところがありますが、歯医者的に間違ってたら、スルーしてください。